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膵臓の検査 MRI/MRCP
MRI/MRCPについて
MRI(磁気共鳴画像)およびMRCP(磁気共鳴胆道膵管撮影)は、膵臓や胆道、膵管などに対し、からだを傷つけずに撮影する検査です。この検査では、放射線を使用せずに、強力な磁場と電波を用いて体内の画像を撮影します。特にMRCPでは、膵管や胆管の状態を詳細に確認することができ、膵炎や胆石症、腫瘍などの診断に役立ちます (図15-1)。
発見される代表的な胆膵系の疾患及び異常
胆のう結石、総胆管結石、膵臓の嚢胞性病変、膵がん、胆管がん、胆のうがん、膵管や胆管の狭窄、など
MRCPをおすすめしたいのは次のような方々です。
・ご家族に膵がんの方がいる方
・糖尿病や胆石症、慢性膵炎の方
・腹部超音波検査で、胆のうや膵臓が見えにくい方で疾患を心配している方
※症状のある方は診療科受診をお勧めします。
注意事項
検査室内は常に強力な磁場が発生しています。そのため金属は強い力で引きつけられ、 ケガや画像劣化の原因となります。 また、磁気を帯びたカード類などは使えなくなるおそれがあります。 着脱可能な金属類は検査担当者がチェックして外していただきます。
(1)下記のような体内に金属が入っている方は検査を受けることができない場合があります。
・脳動脈瘤の治療でクリップやステントが入っている方
・大動脈にステントが入っている方
・体内に金属が入っている方
・妊娠または妊娠の可能性がある方
・閉所恐怖症の方(リラックスできる薬を使用することも可能な場合があります)
・刺青やアートメークをされている方
※事前に医療機関にお問い合わせ下さい。
(2)下記の方は検査を受けることができません。
・MRI非対応のペースメーカーを使用している方
・MRI非対応の人工内耳が埋め込まれている方
(3)検査室に持ち込めない物
時計、メガネ、ピアス、ヘアピン、カラーコンタクト、鍵、財布、携帯電話、補聴器、入れ歯、カイロ、湿布、診察券、定期券、クレジットカードなど
検査の流れ
・検査の4時間前から絶食、2時間前から絶飲水です。
・トンネル状の機械に入って検査します。閉所恐怖症がある方はご注意ください。
・大きな音がします(耳栓をご用意しています)。
・所要時間は20〜30分程度です。
(1)準備
検査の数時間前から飲食を控えていただく必要があります(医師の指示に従ってください)。これにより、膵管や胆管の画像をより鮮明に撮影できます。
(2)検査中
MRI装置のベッドに横になり、ゆっくりと装置の中に入ります。検査中は、磁場の影響を受ける可能性があるため、金属製のアクセサリーや衣服は事前に外していただきます。検査中は、機械から音がしますが、安全な環境で行われます。
(3)検査時間
通常、検査は20〜40分程度で終了します。検査中はできるだけ動かないようにしていただくことで、鮮明な画像が得られます。
検査のメリット
・痛みを伴わない安全な検査です。
・放射線を使用しないため、身体への負担が少ないというメリットがあります。
・高解像度の画像により、膵臓や胆管の異常を詳細に確認できます。
図1 MRCP像: 膵管の途絶(⇧)、膵頭部の嚢胞(◁)を認めます
Q1検査中に痛みを感じることはありますか?
検査自体は痛みを伴いません。ただし、検査中に長時間じっとしている必要があるため、不快に感じる場合があります。その場合はスタッフにお知らせください。
Q2検査後に日常生活に支障が出ることはありますか?
検査後は特に制限なく普段通りの生活を送っていただけます。ただし、リラックスのために薬を使用した場合は、車の運転や機械の操作を控えてください。